アウトドアサウナ

安全&快適!テントサウナの建て方 〜モルジュ編〜

ー 安全にもっと気持ちよくアウトドアサウナを楽しむために

昨今のサウナブームの中でも、大自然にカラダを投じて最高の“ととのい”体験ができるのがテントサウナ。清流の河原から湖のほとりまで、場所を選ばず手軽に建てられることから人気を集めています。

ただその手軽さの反面、薪ストーブを扱うことや簡易的なテントであるため、安全な建て方や快適に楽しむための工夫が必要になります。

今回はそんなテントサウナの中でも、Sauna Campで販売されているテントサウナ「MORZH(モルジュ)」の建て方を、編集部独自のメソッドを加えて紹介します! あったら便利な道具から安全な建て方のポイントまで、徹底的に解説いたします。

道具と持ち物をチェック

まずは、テントサウナを建てるための持ち物をチェックしましょう。購入時に一通りのセットは付属されますが、より頑丈なペグやタープロープを用意しておくと安全です。

また、ロウリュをするためのラドルやバケット、外気浴を楽しむための椅子はどんなことがあっても忘れないようにしましょう(笑)。これでととのい具合が100倍違います(編集部の感想です)

道具(モルジュの付属品)

  • テント
  • ストーブ
  • サウナストーン
  • タープロープ
  • ペグ
    ※タープロープとペグは付属品でも問題ありませんが、今回はより安全性の高いものを用意しています

持ち物

  • 椅子
  • ペグハンマー
  • 軍手
  • 着火剤
  • マッチまたはターボライター、ガスバーナー
  • バケツ(バケット)
  • 耐火グローブ(耐熱グローブ)
  • 温度計
  • 一酸化炭素チェッカー
  • ヴィヒタ
  • 柄杓(ラドル)
  • 火ばさみ

テントを建てる

それでは早速、テントを建てていきましょう。

1.テントを広げる

まずはテントを広げます。設置場所は平らなほうが安定して建てられるので、適切な場所を選びましょう。大きめな石はどかしておくとベストですね!

2.ポールをテントに通し、自立させる

次に、テントの骨組みとなるポールを連結します。

このように、半円状のポールになりました。モルジュはこの2本のポールを交差させてテントを建てる仕組みになっています。

連結させたポールをテントに装着していきます。まず、屋根の頂点にある、交差したジッパーラインの下にポールを通します。

地面側にあるポールのポケットにポールを挿し込みます。根元の部分でしっかり挿し込むのがコツです!

挿し込んだ根元部分からジップを屋根の頂点付近まで閉め上げたら、反対側に回り先ほどと同様に根元部分にポールを挿し込み、もう半分のジップを閉めます。

2本目のポールも1本目と同様の手順で行います。ちなみに、反対側のポールを挿し込む時は、ポールが強く反発するので、えいやっ! と、少し力を入れる必要があります。大丈夫です、そういうものです。

それぞれのジップの交わる点を屋根の頂点に持っていけばOK! これでテントが自立します。

3.入り口方向を決め、ペグダウンしていく

テントが自立したら、四方を引っ張ってしっかりと広げます。

この時に、入り口の方向を調整します。モルジュには窓がついていて、サウナに入りながら外の景色を見られるので、どんな景色だと最高の気分になるか、イメージしながら方向を決めましょう!

ここから、ペグダウン(ペグ打ち)をしてテントを固定していきます。まずは、四隅の穴が開いている部分から打ち込みます。

テントの近くを歩く時につまづいてしまうこともあるので、ペグはなるべく深く打ち込みましょう!

テントは軽いので、突風が吹くとすぐに飛んでしまいます…! 本当に危険なので、可能な限りタープロープを張るようにします。ロープの結び方は力がかかっても輪の大きさが変化しない「もやい結び」がおすすめです。(もやい結び参考動画

横の中段部分は少し膨らむくらい引っ張ると良いです! これにより中の空間が広く取れます。

タープテントでしっかりとテントを固定できました! かっこいい!
今回は安全を最大限に考慮して、12箇所にタープロープを張っていますが、タープロープやベグが少ない場合は、四隅を最優先に張りましょう

ちなみに、端を石などで押さえておくと、テント内に冷気が入るのを若干防げるので、内部の温度を上げやすくなります。

ストーブと煙突の設置

それではいよいよ、ストーブの組み立てです。 サウナの心臓部分のようなものですからね…頑張りましょう!

1.ストーブを組み立てる

まずは、ストーブに足をつけます。くるくる回していけば取り付けられます。

足をつけ終わったら、ストーブの両脇をバカっと広げます。これによりストーブからの輻射熱(直の熱)を少し和らげたり、対流熱を発生しやすくしたり、サウナストーンを積みやすくできるようになります。(ちなみに片付けの時、この両サイドを戻すのが結構大変です。力づくで戻さずコツを掴んでみてください。このコツだけは文章にできない…笑)。

次に煙突です。6つに分解されているパーツを2本と4本に分けてつなぎます。(テント内でストーブと組み合わせる際、このように分割してあると設置がしやすくなります)

ストーブをテント内に入れたら、煙突を挿し込んでいきます。まずは、作ったセットのうち2本の方を先にストーブに挿します。この時、テントの通気口(写真のストーブ背面部分)開けるのを忘れないようにしましょう。

天井の煙突穴の真下にストーブが来るように位置を合わせます。

4本セットを天井の穴に通してから、ストーブにつけておいた2本と合体します。これでストーブと煙突が一体になります。

2.サウナストーンを積んでいく

お待たせしました。みんな大好き「サウナストーン」の登場です。大きめの石をストーブとの設置面積が多くなるように積んでいくのがポイントです。

煙突からも熱が出るので、煙突周りにも石を積み上げます。

サウナストーンは20kgがセットになりますが、もし他にも用意できたら、追いサウナストーンもおすすめ。よりロウリュが快適になります。ただ、河原の石などは爆(は)ぜる可能性があるので、使用しないでください。必ず、専用のサウナストーン(香花石など)を使用しましょう。
※筆者は実際に爆ぜた石を見たことがあります、マジですごい弾けてました…

サウナストーンが積み終わったら、ベンチを設置します。

サウナでは足元の温度が低くなるため、足置きを設置して足の高さを上げると、より体があたたまりやすくなります!

こうしてテントサウナの設置が完了! 外側からタープロープでしっかりと引っ張ったおかげでベンチや足置きを設置しても室内が広々としています。

外気浴スペースもでき、準備は万端! あとはストーブに火を入れてサウナ室・サウナストーンを暖めるだけです。火入れ・温度管理についてはまた別の記事でご紹介したいと思います!

また、今回使用したモルジュの販売元Saunacampさんでも、テントサウナ利用の安全ガイドラインを作成しています。ぜひこちらも合わせて、参考にしてみてください。

テントサウナ安全ガイドライン

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一見、複雑そうな仕組みにみえるテントサウナですが、大丈夫。一度慣れてしまてばすぐに建てられるようになります!ここに書いた持ち物も一例で、持ち物によって“ととのい”の快適さ具合が違うのも醍醐味。

例えば、サウナの入り口に物置のための机やタオル掛けを置くだけでも快適さが段違い。あなたにとって最適なグッズを見つけて、オリジナルテントサウナで楽しみましょう!


記事監修:SaunaCamp.

編集:しばたゆうこ、もりちゃん
ライティング:島嵜伸孔竹内麻佑子
サポート:松尾 侑冬、ちゃんすけ
写真:久田 元太北添 義幸浅見裕