コラボ

なぜエストネーションは狂えたのか。異色コラボ「SAUNALAND× ESTNATION」が起こした奇跡の裏側

異色かつ初のコラボながら、リリースしたアイテムの多くが完売となった「SAUNALAND × ESTNATION」。「人間の偏愛と衝動を表現する(サウナランド)」と「物質的だけではなく、心まで満たすことを追求する新しい時代のマインドをまとった『ニュー・ラグジュアリーストア』(エストネーション)」のコンセプトが掛け合わさることで、それぞれのファンだけでなく、各方面で大きな反響を生みました。

今回はこのコラボの裏側を、雑誌サウナランド編集長の箕輪厚介が、エストネーションで企画を担当した徳長 敬一郎さん(商品部 VMD課)、一戸 眞さん(商品部 メンズ課 MD・DB)とともに振り返りました。

唐突で異色にも見えるコラボの根本には、どんなストーリーがあったのでしょうか。

たった一人の熱狂が、想像を超える結果を生んだ

箕輪:今日はお二人と今回の企画を振り返りながらお話ししたいなと思いまして、まずはお二人のエストネーションでの立場を教えていただけますか?

一戸:僕はマーチャンダイザーとしてオリジナル商品を作っています。

箕輪:あ、あのニットみたいなやつとかですよね、エストネーションって書いてある。

一戸:そうです、あの服を作ってます。

徳長:僕はVMD(ビジュアルマーチャンダイジング)という店舗のビジュアルやレイアウトを作ってます。

箕輪:じゃあこの六本木店とかも?

徳長:そうです。店舗の企画をする仕事ですね。

画像左:徳長さん、画像右:一戸さん

箕輪:最初にめちゃくちゃ気になるところなんで聞いておきたいんですが、今回のコラボって結果的に反響や数字はどうだったんですか?

一戸めっちゃくちゃ良かったです!

箕輪:まじっすか、良かった! 僕、正直ここだけの話、スベると思ってたんですよ(笑)

一戸:ちょ、ちょっと(笑)。

箕輪:スベったら本当に申し訳なくて、そうなったらどうしようと思ってたんですよ。本とかはだいたいどのくらい売れるかって肌感覚あるんですけど、服やアイテムはまったく分からないし、意外とこういう新しいことって話題になるけど数字はいかないって経験はたくさんしてきてて。でも、すごいですね、もはや意味分かんないですね(笑)。

徳長:ほんと、おかげ様で。

箕輪:スベっても、話題にはなるだろうけど。これだけブランドをリスクにさらしておいて、売り上げ立たなかったら、結構ヤバかったんじゃないですか? 

徳長:まあ、Twitterでは結構盛り上がってたので。

箕輪:盛り上がったけど誰も買いませんだと、会社の中でヤバくならないですか?

徳長:全然OKっスね。

箕輪:何それ!その価値観。ヤバいですよね?。

一戸:いや、ほんとはヤバいですよ(笑)。

箕輪:ですよね、ヤバいですよね(笑)。いや、ほんとうまくいって良かったです。で、改めてなんですけど、今回サウナランドとコラボさせてもらうことになった経緯を話せればと思うんですが。

徳長:僕が前職のBEAMSからエストネーションに転職して3年で…。

箕輪:あ、3年しか経ってなかったんですね!

徳長:はい。で、実は個人的にずっと箕輪さんをウォッチしてて、水風呂くんのステッカー貰ったりして

箕輪超コアファン

徳長:勝手に応援したいなぁと。それで、Twitterでサウナランドトーキョー(期間限定でマンションの一室でオープンしていたサウナランドのオリジナルショップ)に伺って、ダメ元でコラボを持ちかけたんです。

箕輪:ダメ元っていうか、こっちからしてみたらエストネーションからオファーあるって、そんな奇跡のようなことあんのか?って感じだったんですけど(笑)。BEAMSとかは異色コラボをやってるイメージがあるんですけど、エストネーションってあまり無いですよね?

徳長:だからこそ、逆に「エストネーションがやる」ってことに、いい意味での違和感が生まれるんじゃないかなって思っていたんです。で、この機会を逃せないと思って、衝動的に「コラボしてほしい」ってサウナランドさんにお願いしちゃって

箕輪:え!? 僕らにオファーいただいた時は会社には…。

徳長許可取ってなくて…

箕輪: 普通だったらダメって言われそうですけど。もしかして、コラボが終わった今でも会社にバレてないとか?

徳長:いや、さすがにバレてます、というかちゃんと承認されてます(笑)。コロナがあって業界的にも厳しい状態が続いていて…今まで通りじゃダメだって認識をみんなが持っていた中で、今回の企画を社長にプレゼンしてOKもらったんです。

箕輪:なるほど。社長は頭はぶっ飛んでる人なんですか?

徳長:いや(笑)。ちゃんとカルチャーを分かってくれてる人で、今回のコラボもサウナランドのコンセプトやカルチャーを理解した上で「おもしろそうだからやってみたら」って。

箕輪:すごい。

一戸:会社のタイミング的にも、大きくチーム編成を行い、僕らが積極的に動かないといけない状況だったので、「とにかくおもしろいこと仕掛けたい」という想いはありました

箕輪:なるほど。で、実際にコラボが決まりましたが、僕はもっと小さくフワッてやると思ったら、結構ガッツリいったじゃないですか。徐々に社内の様子見ながらやっていった感じなんですか?

徳長:いや、僕は最初から絶対にガッツリやりたかったんです。

箕輪:ほう。

徳長:一緒に組む方が箕輪さんだからこそ、中途半端なのが一番良くないなと。あと、僕自身がエストネーションに転職してきて、ここまで企画したの初めてだったので、やるなら振り切りたいって思っていました。

箕輪:装飾の分野の人が、こうしたコラボ企画を社内に提案するってよくあるんですか。

徳長:あまりないかもしれないです。

箕輪:エストネーションは、このあいだ明石(ガクト)さんが言っていたように“格式が高くて、変なことはやらない”みたいなイメージがあると思うんです。今まで積み上げてきた、そのシュッとした感じを崩してしまってよかったんですか?

徳長:いや、実はそうでもなくて、すごく親和性あると思うんですよ。箕輪さん達がいるカルチャーというか、ビジネスの文脈の人たちやサウナランドが表現したい世界観の人たちは、客層としてもかけ離れてはいないと思っています。

箕輪:確かに。客層としては実は近いですよね、僕の周り、みんなエストネーション好きですし。実際、商品のデザインとか装飾の企画を進めていった中で、大変だったことはありますか?

徳長:そうですねー…。

箕輪:僕、幻冬舎の社員でもあるんですけど、あんまり新しいことやろうとし過ぎると、どうしても反発はあるんですよね。僕で言うと小説とか文芸の伝統を支えている人達からすごい反発があるといえばある。社長がOKと言ったとて「幻冬舎ブランドでそんなことやっていいのか」って声無き声は感じます。そういうのはなかったんですか?

徳長:う~ん。厳密に言うと反発はちょこちょこ…。無くはなかったです。

箕輪:どうやって無視したんですか?

徳長:いや。

箕輪:一人ひとりちゃんと話して?

徳長「出来てから見てもらえば分かりますよ」って伝えていった感じですね。僕も中途半端にやっても意味ないし、思いっきり振り切れば最高のコラボにできる自信があったので。

エストネーションが決して辿り着くことがなかったプロセスエコノミー的プロモーションの効果

徳長:今回すごく勉強になったのは、まだ企画段階なのに箕輪さんがSNSでバンバン発信してくれたことですね。

箕輪プロセスエコノミー的なことですね。

徳長:大抵、他のコラボ案件だと「ちょっと待ってください」とか「ちゃんと整えてからやらしてください」とか言われるのに、気づいたらTwitterにアップされてたり(笑)。

箕輪:まあ、普通そうですよね。僕は怒られ慣れちゃってて。

徳長:でも今回、「すべての準備が整ってから情報解禁」じゃない方がいいなって初めて思いました。途中段階を知ってる方が、お客さんも「情報が違うじゃないですか」みたいなクレームにもなりにくいし、過程のストーリーに参加できて楽しいんじゃないかって。

箕輪:僕は逆に、今回はカッコイイコラボなので、わちゃわちゃツイートするのはダサいから、1週間くらい前にリリースだけツイートするみたいな、シュッとしたのやりたかったんですけど(笑)。

徳長:(笑)。

箕輪:そっちの方がカッコイイじゃないですか? でもやっぱり我慢できなかった。

一戸:結果、あれが良かったですよ。僕たちがこれまでにはやらない手法だったので。

箕輪:でも、難しいんですよね。エストネーションみたいにブランドを持っている場合、シュッとやった方がカッコイイんで。「ブランドのカッコ良さ」か「親近感」のどっちを取るかだと思います。今回のコラボや、プロセスエコノミー的なプロモーションをやってみて、こういうPR方法や他とのコラボはアリだなって感じですか?

一戸:う~ん、そうですね。ここまですごい熱量のあるイベントにできる企画があればいいんですけど…

箕輪:でも、エストネーションがコラボしたいって言ったら、みんな「やりたい!」って言うんじゃないですか?

一戸:そんなこともないですよ。

箕輪:ほんと!? 明石(ガクト)とかと三浦(崇宏)とか自分のセレクト棚つくりたいって言ってましたよ。「明石セレクト」みたいな。そのセレクト何人買うんだよって(笑)。

一戸:めちゃくちゃいいですね!

箕輪:え、いいの!?。 

徳長:うん、確かにおもしろそう。

箕輪:思いを詰め込んだ長すぎるPOPを書きたいって。どんだけエストネーション好きなの? みたいな。

徳長:いや、それはありがたいですね。 

濃度の高いコミュニティ同士がつながるコラボの可能性

箕輪:話変わりますが、最近アパレルって他業界と積極的にコラボしてるじゃないですか。この流れっていつから始まってるんですか? 

一戸:コラボが流行り始めたのは「Supreme×LOUIS VUITTON」からだった気がしますね。距離の遠いところがつながった、みたいな。

箕輪:あー、なるほどね。

一戸:確かに、やる側もやりやすいんですよね、こういうコラボ。

箕輪:遠い方が?

一戸:そうですね。

箕輪:距離の遠さっていうフリが効いてる状態ですもんね。 「餃子の王将」とかもコラボとかも出始めましたもんね。

一戸:ありますね。

箕輪:あれって、上手いなと思ったんですよね。売れてるのかな? 要は、ラーメン次郎とか王将とか、めちゃめちゃ濃いコミュニティとシュッとしたブランドが組んで、新しい客層を取り込んだり、何か新しい盛り上がりを作りたいってことですよね?

一戸:そうですね。

箕輪:それ、僕1つ思ってることがあって、”いや、お前今までエストネーションとか行く人間じゃなかったじゃん”ってお客さんも来ちゃうじゃないですか。

一戸:はい。

箕輪:それはいいんですか?

一戸:あ、それはすごいアリだと思いますね。

箕輪:へぇー。

一戸:今回もTwitterとかでバーっと盛り上がって、初めて来てくれた人も多かったですし。

箕輪:既存の“なんかシュッとした人たち”が嫌がったりしないですか? 

一戸:こっち入ってくるなってことですか(笑)?

箕輪:「あー、エストネーション、なんかダサくなっちゃったなー」みたいな。 

一戸:あ、それはないかなーと思います。

箕輪:へぇー。僕もビジネス書やってて、普段そういう本を読まない人にいかに読んでもらうかしか考えてないですよね。サウナにしてもサウナに普段入らない人に届けたい。新しく開拓してる感がないとやる気でないんですよね。

徳長:でも感覚値ですが、エストネーションとサウナランドのコミュニティは遠そうに見えて本質は近い気がしてますね

箕輪:それは大事ですよね。距離的に遠いいとこにあるんだけど、根っこにあるものは近いという。

徳長:はい。それは何となく感じてて、勝手に。

エッジの効いた企画こそ賛否両論の中にファンが生まれる

箕輪:今回の“事件”を経て、エストネーションはこれからどこに向かって行くんですか?

徳長:事件を経て(笑) 。

箕輪:今回がきっかけになって、次これやるとかあったりしますか?

徳長:今、それを一生懸命考えてるんですけど、なっかなか出てこなくて…。

箕輪:分かります。

徳長:僕らって基本はセレクトの人間ってイメージが強いので、オリジナルブランドをもっと強めなきゃいけないと思うんですけど。

箕輪:たしかに。

徳長:それのキックオフが今回のコラボですね(笑)。

一同:(笑)。

箕輪:いや、でも分かりますね。僕がやってることに近いかもしれないんですけど、企画って「めっちゃ喜ぶ人いればめっちゃ批判する人もいる」みたいな一番エッジが効いたことをやるのが良くて。そのコンセプトだけしっかり作っちゃえば、あとはそこにソフトを乗っけていくだけってイメージ。賛否両論あれどこういうコンセプトでやるみたいなのがあれば強い

徳長:なるほど。

箕輪:たとえばNewsPicks Bookやってる時も、めちゃくちゃ時価総額が高い企業の社長とか有名大学の教授の話とか、権威っぽさじゃなくて、詐欺師なのか本物なのか分かんないけど、何かとんでもない才能があるのかもしれないとか、パワーがあるのかもしれない、勢いといかがわしさがある人を取り上げるって決めるんです。当然たくさん問題が起こるんですが。

一同:(笑)。

箕輪:例えば、『お金2.0』を書いたメタップスの佐藤さんとかは、本当に言ってること意味分かんないけどスケールでかいなみたいな。それがいいか分からないけどそういう風に決めるって感じですね。そうしてると、自然と企画も読者も見つかってブランドになっていく。だから、僕は「次やりたいことあるんですか」って言われても、答えられた試しがないんですよね。

徳長:流れに身を任せているというか。

箕輪:はい、何か急に思いついたり見つける感じなんで、「次はこれを」みたいに本当に思ったことなくて。だから、コンセプトだけ決めて生きてると勝手にその網の中にパッって入ってくる感じのようなもの。月1回は何かコラボしよう、みたいに決めちゃうと業務になってそれもまた違うし。

「エストネーションでボケる」やりたいことをやり切るということ

徳長:たしかに。箕輪さんがおっしゃる「エッジが効いたこと」に近いかもしれませんが、僕がエストネーション入ってすぐの時に、社長から「何したいの?」って聞かれて、「エストネーションでボケたいんです」って言ったんです

箕輪:うんうん。めっちゃいいじゃないですか。

徳長:「は?」みたいな顔されたんですけどね(笑)。でも、今回のようなことを、まさにやりたかったんです。

箕輪:いやそれすごい。

徳長:それが叶ったの、すごい嬉しかったですね…。

箕輪:そういう、ボケたいとか新しいことしたいって言ってても、結局実現までできる人って少ないじゃないですか。ちゃんと着地までもっていったってポイントは何かありますか?

徳長:さっきは強気っぽく「自信あった」って言いましたけど、正直、内心はすごく怖かったんですよ…社内の反応とか。

箕輪:(笑)。

徳長:本部の人間もそうですし、実際にお客さんと接してもらうスタッフの反応もどうなのかって。

箕輪:そりゃそうですよね、突然のサウナブランドとのコラボ。

徳長:ただ、その怖さに負けないっていう(笑)。

箕輪:大事。まともになるとできないですからね。

徳長自分はどうなってもいいから「やりたい」と思ったことを全力で振り切ってやり通さないと、後悔するって分かっていたので…。

箕輪:いや、それすごいな。一戸さんは一緒に企画を進める立場で、難しさはありましたか?

一戸:僕は実際に服のデザインなどの企画を担当するので、このコラボ自体は話を持ってきてもらった側。なので、とにかくNG出さないようにしようと思って。

箕輪:何でそう思ったんですか? 徳長さんは企画者だから、まだ想いがあるのは分かるけど、「はっ? サウナ? 何で?」みたいに思わなかったですか?

一戸:何か今回の話を聞いた時、めちゃくちゃワクワクしたんですよ。六本木のお店の近くで、チームラボさんがサウナをやるって聞いた時も、今までにない匂いがすごいして。すごく流れが来てると思ったので、このタイミングでサウナランドのコラボが実現したらおもしろいなって思いました。

箕輪:六本木の超一等地にサウナができたのもかなり異色な流れですからね。

一戸:で、実際に企画が走り始めたら、箕輪さんからもアイデアたくさんもらって。カタカナで「エストネーション」って入れたりとか(笑)、そんなの絶対僕たちの中からは出てこない…

箕輪:そのカタカナ「エストネーション」は、今回のキーにもなったと思うんですけど、そこは反発なかったんですか? 結構、ブランドロゴとかって絶対にいじっちゃダメみたいなのもあるじゃないですか。

一戸:ちょうどブランド全体のチーム編成を行った“奇跡のタイミング”だったので、イケちゃったんですよね(笑)。

箕輪:空白の期間(笑)。 それある! 突然のチェックする大人がいない時期(笑)。すごいことですよね。やっぱ本気でやりたいと思ってるとそういう奇跡も味方してくれるんですよね。じゃあ、編成前のチームだと絶対NG?

徳長:たぶん、そうだったと思います。

箕輪:その前任者の方、エストネーションのTwitterとか見て気狂ってるんじゃないですか?

徳長:いや、喜んでくれてると思いますよ。

箕輪:クリエイティブディレクターの立場としてはダメだって言わざるをえなかっただろうけど、実際は新しい動きを応援してる、みたいなことですか?

徳長:そうですね。新しいチームで、新しいことにチャレンジして頑張っているところが見せられたとは思うので。

箕輪:なるほど。あと、僕が気にしてたのは商品の販売価格。僕の編集した本を買ってくれる人たちは結構若いから、エストネーションの価格帯、大丈夫かな?ってちょっと怖かったです。やっぱ本でも、100円安いだけで売れ行きが変わったりするから。Tシャツに2万円とかすると、ちょっと大丈夫かなと。でも大丈夫だった。

徳長:逆に、高い方がサウナランドさん側のコミュニティでも良かったのかもしれませんね。

箕輪:ほんとそうでしたね。

一戸:トークイベントやって分かったんですけど、Twitter見て箕輪さんに会いに来てくださった方はみんなお買い物をしてくれました。

箕輪:あ~。体験として買い物がセットになってるんですね。

一戸:そこは安心でしたね。

箕輪:せっかくの場所なので、今後も何か仕掛けていったらいいですよね。カブトムシとか売ってもいいんですか

徳長生き物やったことない(笑)。多分、っていうか絶対要りますよね、許可(笑)。

箕輪:コラボがスタートして、最初にホッとしたのは、いつですか?「あ、この企画はスベらなくて大丈夫そう」みたいな。

徳長:ホッとしたのはスタートから数日である程度の数字が上がったことと、店舗に来てくれた皆さんのリアクションを見れた時ですね。それまでずっとドキドキしてました…(笑)。

箕輪:ポップアップやって、初日に人がたくさんきたり、SNSとかでも盛り上がる、みたいなことはあまりないんですか?

一戸:有名ブランドとの限定商品とかはあるんですけど。

箕輪:それを目当てで来る人。

一戸:それ以外はほとんどないですね。

箕輪:なるほど。やっぱ、そのブランドにコアファンがいないのは、結構きついですよね。ただ機能としての物に何万も払う人ってのはどんどん減ってきて。逆にストーリーに価値を感じてもらったり、体験として服買うみたいなのを楽しんでもらえるようになるってとこですよね。

一戸:そうですね。

箕輪:ここ(六本木ヒルズ)は自分を磨く意識が高い人が集まる場所だから、定期的にトークイベントとかやってもいいと思うんですよ。お店に来る習慣を作る。いつも面白い人が話してるみたいな。で、帰りにお土産的に服買ってくみたいな。

徳長:確かに。モノを売るだけじゃ正直難しいって思ってて。体験まで設計した場所や企画を作りたいって想いは前からあって。コロナでスーツの市場が崩れた時に、NewsPicksさんが特集やってたんですよね。

箕輪:やってた、やってた。

徳長:あれをエストネーションでできないかなって思ったりしたんですよね。実際商品見ながら。

箕輪:いや、絶対やるでしょ。それ、NewsPicksに言ったら絶対やりたいって言いそう。

徳長:それも当時、社内に企画書上げたんですけど、その時はまだ奇跡が起きなくて…。

箕輪:それが通らなくてサウナランドが通るの、頭おかしい。でも1回目でここまで想像を超える“破壊”をしたから(笑)。

徳長:(笑)。

箕輪:次もう1回破壊したら、ほんとなくなっちゃう。

徳長:更地になっちゃう(笑)。

箕輪:でも、更地になっちゃうからこそ、もっと変なことやおもしろいことをやりやすくなるかもしれませんね。

徳長:はい! ぜひ、今後も企画の相談に乗ってください!

箕輪:そうですね、今後も絡めたら。ありがとうございます!


エストネーションとしても実験的かつチャレンジングな今回のコラボレーションの裏には、圧倒的な担当者の熱と愛を感じられました。

新しい変革やチャレンジに際してさまざまなハードルがあるなかで、実現に向けて「熱狂」を持ち続けていただいた、スタッフの皆さんに感謝です!

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文:浅見 裕

書き起こし:しばた ゆうこ黒羽 大河氷上 太郎菅原 啓太島嵜 伸孔